おはようございます!
染矢建設の染矢忠彦です。
さて、今回は…
前回に引き続き
『予算オーバーの原因』について
詳しくお話しいたしますね。
家づくりのはじめの一歩を踏み出す時
多くの方が、家の基準を
「坪数」で判断してしまいがちですが
その基準に沿って家づくりをしようとすると
予算オーバーを招きやすくなります。
その理由は、単純で
家は面積が大きくなればなるほど
それに連動してコストも高くなってしまうからです。
また、無駄に家の面積を大きくしてしまうと
家そのもののコストが高くなってしまうだけではなく
その他の全てのコストも高くなってしまうのです。
広い土地だからこその高額な土地価格...
土地の固定資産税…外構工事費…
光熱費…家の固定資産税…
塗り替えなどのメンテナンス費…
将来の改装費…などといった諸々のコストが
土地の広さと連動して高くなってしまうのです。
ですから
建てた後もずっと安心して暮らしていくためには
できるだけミニマムなお家を建てることが
最良の方法と言えるのです。
もちろん、合理的に無駄を削ることで
使いやすさや住みやすさを
失わないようにすることが大前提です。
では、平屋を建てると仮定して
これについて考えていってみましょう。
平屋のお家を建てる場合
タタミ1枚分あたり約30万円前後の
コストがかかります。
これを坪で換算すると…
タタミ2枚=1坪なので、1坪あたり約60万円の
コストがかかっていることになります。
(※材料や仕上げによって差異はあります)
それゆえ、同じ平屋を建てるとしても
面積が5坪(10帖)違うと…
家の価格が約300万円も
違ってくることになるのです。
10帖分の面積を縮めることは
実は、そう難しいことではありません。
例えば、あなたにとって『廊下』は
必要不可欠なものではないと思いますが
意識せず間取りを計画してしまうと
無駄に増えてしまうのがこの『廊下』です。
それゆえ、この『廊下』を
出来るだけつくらないように設計することが
合理的な面積カットの第一歩となります。
また、平屋の場合
全ての部屋と収納が1階にあることから
2階建てでは当たり前となっていることを
なくしたり減らしたりすることができます。
まず、なくすことができるのが『和室』です。
寝室と子ども部屋が2階にある2階建て住宅の場合
子どもたちが自分の部屋を上手く使えないこと
また、1階がリビングだけでは使い勝手が悪いこと
(親御さんが泊まりに来た時に寝る部屋がない等)
そして、足腰が悪くなった時に備えて
1階に和室をつくらざるを得なくなります。
他方、平屋は寝室も子ども部屋も1階にあるため
先述にようなことに備えて
『和室』をつくる必要がなくなるというわけですね。
子供たちが小さいうちは
子供たちは自分の部屋で寝ないでしょうから
親御さんには子ども部屋で寝てもらえば良いのです。
そして、減らすことができるのが
寝室や子ども部屋の「広さ」です。
というのも、寝室は文字通り
ただ「寝るだけの部屋」です。
最近では、寝室の近くに
大きなクローゼットをつくることが
当たり前のようになっているので
寝室にタンスやドレッサーといった
場所をとる家具を置く必要もありません。
また、子ども部屋に関しても
無駄に大きくつくる必要はないと思いませんか?
子供たちはやがて家を出て行きます。
そうなると、この子ども部屋は
持て余す可能性が高くなるのですから。
いかがですか?
これらの中で「なくても良いかな?」と
思ったものを減らしていけば
あっという間に10帖ぐらいは
削ることが可能となるのです。
もちろん、予算が許すのであれば
和室もつくれば良いでしょう。
また、寝室や子ども部屋も
広くつくれば良いでしょう。
しかし、資金計画の結果
予算にゆとりが無いとしたら
これらは合理的に考えて
コストカットの対象となります。
ということで
家づくりをする時に
『○○坪ぐらいの広さが欲しい』という
固定された価値観で進めることは
絶対に避けてくださいね。
家は
「大きくなったから使いやすく住みやすい」
というわけでもなければ
「小さくなったから使いにくく住みにくい」
というわけでもないのですから。
それではまた!