社長ブログ

暮らしやすさのカギ「家事動線」の話

2023.10.31 カテゴリー:暮らし, 家づくり, 間取りや設備の話

皆さま こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの染矢です。

さて今回は…
暮らしやすさのカギとも言える
「家事動線」の話です。


◆暮らしの中にある動線

日々の暮らしの中には重要な動線が2つあります。
「生活動線」「家事動線」です。

「生活動線」とは
朝起きて、洗面所に移動して顔を洗って歯磨きをして、ダイニングで朝食を食べて、自室で身支度をして、玄関から外出するといった生活するための動線です。

「家事動線」とは
買ってきた食材を冷蔵庫に片づけて、調理をして食卓に出すまでや、洗濯物を洗って、取り出して干し、取り込んでたたんで、それぞれの場所へ片づけるまでといった家事をするための動線です。

家事動線の良い家は毎日の家事がしやすく
家事ストレスを軽減することができます。

家事動線の悪い家は掃除や洗濯、調理など
面倒が多くストレスだらけになってしまいます。

今回はこの「家事動線」について詳しくお伝えしていきますね。


◎キッチンの家事動線

アイランドキッチンは動線が回遊になるので、リビングや他の場所への移動が楽になり、家事効率が上がります。

ただ、他のタイプのキッチンよりも広さが必要となる点や、価格が高額となる点に注意してください。

対面型キッチンは料理をすぐに出すことができたり、食べ終わった食器をキッチンに運びやすかったりと、家事効率が上がります。
ただ、食事をする場所が離れていると、移動距離が増えて効率は下がってしまいます。

シンクと食器棚の距離が近いと、洗った食器をすぐに片づけられるので家事効率は上がります。

食器棚が遠いと、食器を洗った後にシンク横のカゴに置きっぱなしに…というのは、よく耳にする失敗例です。

他にも、片側だけが壁にくっついたペニンシュラタイプの対面キッチンで、後ろに食器棚や冷蔵庫を配置したキッチンスペースの場合、奥に冷蔵庫を設置してしまうと、飲み物などを取りに来た家族が調理中に後ろを移動することになります。

包丁を持っている時や火を使っている時に子供が入ってきて後ろを歩いたりすると気が気じゃないですよね。

となると、冷蔵庫はキッチンスペースの手前に置いた方がストレスを感じずに使えると思いませんか?

どれも些細なことのようですが、毎日の暮らしの中で積もりに積もって大きなストレスになってしまうので注意してくださいね。


↑玄関の土間から繋がるキッチン&パントリー


◎洗面脱衣室の家事動線

洗面脱衣室の位置は「洗濯が効率よくできるか」ということを軸にして考えてみてください。

洗濯機を置く場所、干す場所、衣類を片付ける場所を、なるべく近づけるように計画してください。
外に干すのであれば、デッキやベランダにすぐ出られる場所に配置すると便利です。

濡れて重たくなった洗濯物を抱えて階段を上り下りするようでは効率的とは言えません。

ランドリールームを計画するのであれば、そこに衣類を干すことができるので、洗濯機を置く洗面脱衣室と隣接させるのがオススメです。

洗濯物を干すのではなく乾燥機を使うのであれば、洗面脱衣室にタオル等を片付けられる収納を計画しておくと、乾いたものをすぐに整理できるので家事効率が上がります。


↑ランドリールームも兼ねた洗面脱衣室

さらに、キッチンと洗面脱衣室の場所が近ければ「洗濯機を回しながら料理をして、干してまたキッチンに戻って料理を再開する」といった動線が確保できるのでとても効率的です。

これが「水まわり集中設計の家事ラク動線」と呼ばれるプランです。


↑キッチンの後ろに計画した洗面脱衣室


◎リビングの家事動線

リビングは家族の生活の中心となる場所です。
どの部屋からもアクセスが良いように計画すると暮らしやすさに繋がります。

子どもが小さいうちは、家事をしながら子どもの様子が見えると安心なので、キッチンからリビングが見渡せる間取りが良いでしょう。

仕事の合間に家事をこなすことができるように、ダイニングテーブルで在宅ワークをしている方も多くいらっしゃるようですが、リビングの一角に仕事用のスペースを設けるのも一つの策といえます。
個室にしなくても、収納家具などで空間を区切れば十分に仕事に集中することも可能です。


↑リビングサイドに計画した在宅ワークスペース


◎収納の家事動線

収納は各部屋にある方が、それぞれの部屋で整理がしやすいですが、家族全員の衣類を洗濯して干してたたんで片づけると考えると、収納する場所が1ヶ所で済むファミリークローゼットを計画するのも良いでしょう。


↑大容量のファミリークローゼット

ただ、リビングで使うものはリビングに、キッチンで使うものはキッチンにと、その部屋で必要なものはその部屋に収納できなければ家事効率は下がってしまいます。

収納は「どこに何があれば作業しやすいか?」を明確にして、計画を立ててください。


◎玄関の家事動線

玄関とキッチンまでの動線を短くすると、まとめ買いした食材をすぐに収納することができるので、とても便利です。

玄関からすぐの場所にキッチンと繋がるパントリーがあると、さらに家事効率が上がります。

洗面脱衣室や浴室までの距離も近くしておけば、子どもが泥だらけで帰ってきても他の部屋を汚すことなく浴室に直行できるので便利です。


↑アウトドアグッズを収納できる土間スペース

あとは玄関の土間収納スペースです。
小さな子どもがいる家庭では、ベビーカーを置く場所に困るという話をよく耳にします。

玄関の土間スペースを広く取っておいても良いですし、玄関横に土間収納スペースを設けるのもオススメです。

土間収納スペースはベビーカーだけではなく、靴や雨具、キャンプ等のアウトドア用品や趣味の自転車、子どものスポーツ関連用品などなど、室内に収納しづらい物の保管場所として役立ちますし、玄関が常に片付いた状態になるのでオススメです。


◎その他の家事動線

コンセントの「数」と「配置する場所」も家事効率を上げる重要なポイントです。

掃除機をかける時やキッチン家電を使う時など「自分が家のどの場所でどんな家事をするのか」「どこにコンセントがあったら便利か」を考えて計画してみてください。


↑内部にコンセントを配置した
階段下のルンバステーションスペース


「リビングは明るく広く」
「キッチンはおしゃれなものに」
そんな希望はよく聞きます。

けれど、長く暮らす家だからこそ見た目やデザインだけではなく「暮らしやすさ」にもこだわってください。

まずは今、家事のどんなことに不便を感じているのを考えてみてください。
そして、その不便を解消するためにはどうしたら良いかを追求していけば、自分にとっての暮らしやすい家を必ず実現できますので。

打合せ時に「家事のこんなことに不便を感じていて…」と、ご相談ください。
家づくりのプロの視点からいろいろなアイデアを提案いたしますので。

「家づくり」はもちろんのこと「資金計画」から「土地さがし」についてもお応えしています。

ぜひご利用くださいませ!

それではまた!

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