皆さまこんにちは!
染矢建設の染矢です。
新年初の「家づくり情報」ブログです。
昨今の住宅価格アップのからくりについて
熱く語らせていただきます。
新型コロナウイルスの発生から3年が過ぎて、生活様式も大きく変わってきました。
なかなか普及しなかったフレックスタイムが一気に広がり、在宅勤務も一般的になってきました。
ウーバーイーツやネットスーパーなどの配達サービスも拡大して、家から一歩も出なくても生活ができるようになりました。
こうした外部要因も含め、世の中が急速に変化しています。
家づくりにおいても、少し前までは「通勤ラッシュ解消のために、高額な都市部の土地を購入して家づくりをする」こんなご希望がとても多かったです。
高額な都市部の土地を購入するがゆえにギリギリの住宅ローンを組んで、その後の生活で苦しんでいる方も多かったのではないかと思います。
しかし、在宅勤務が主流となると「都市部よりも地価の低い郊外の土地を購入して、自宅をいかに過ごしやすく心地よい空間にするか」という思いの下で家づくりをなさる方が多くなりました。
都市部よりも土地代が安く抑えられる郊外での家づくりならば、その後の生活にもゆとりを持った住宅ローンを組むことができます。
この点はとても良い変化なのだと思います。
しかし、ウッドショックから始まった住宅資材の値上がりについては、憤りを感じずにはいられないのが本音です。
かつて世界の工場とまで言われていた中国はゼロコロナ政策で全く機能していません。
しかも、人件費は日本よりも高い水準にまでなっています。
これによって、住宅関連各社はベトナムやインドネシアに工場を移転するなど大騒ぎになっています。
少し前までは、住宅業界は他の業界に比べて変化のスピードが遅いので、まじめにやるべきことを実行していれば確実に成果に繋がってきました。
しかし、今後は変化に対して瞬時に対応することが重要になってくることでしょう。
人口の減少も加速していますし、住宅のストックは世帯数を大幅に上回り、空室率は20%にもなろうとしています。
さらに今年は金利の上昇も予測されています。
しかし、年収は一向に上がる気配はありません。
そして追い打ちをかける物価高。
空室率は増大しているというのに、家を持つことはできない。
家は余っているのに手に入れることはできない
おかしな話ですよね。
ウッドショックを理由に、一部の材木屋や問屋、メーカーは便乗値上げで利益を2倍や3倍にも増やしているという話も耳にします。
全くひどい話です。
大手クロスメーカーは便乗値上げで70億だった経常利益が82億に。
再値上げで2023年3月期は100億円の見通しだったにもかかわらず、昨年10月に3度目の値上げを遂行し、経常利益の見込みを180億円に上方修正しました。
これは原価アップに伴う値上げではなく、自社の利益アップのための値上げに他ならないと思うのですが…。
住宅会社をいじめすぎては受注が下がり、結局は自社に返ってくることになるのに。
共存共栄という考えは無いんですかね。
あと、シェアが高いメーカーには要注意です。
シェアトップを誇る会社も2位、3位のメーカーと競争することもなく、独り勝ち状態を続けていたら大変なことになってしまいます。
住宅の着工件数は2021年12月から2022年10月迄、連続して前年比マイナスとなっています。
年収は上がらないのに住宅価格は上がり続けているんですから、ごもっともな話ですよね。
このままでは、誰もが「マイホームを持つなんて夢のまた夢」と希望も持てない時代になってしまいます。
このあたりのことを各メーカーはどのように考えているんでしょうね。
木材は港にも住宅市場にも山積みになっています。
円安も少し落ち着いて130円台です。
石油も一時の1バレル120ドルから70ドルにまで下がってきました。
船の運賃もピーク時と比べ6分の1となっています。
今年は高騰した原価の調整にはもってこいの年といえるのではないかと思うんです。
今こそ、メーカーも問屋も住宅会社も一丸となって、皆で適正価格を実現していくべき時なのではないでしょうか。
それではまた!